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足の痛み

🩺 足・足関節の疾患について

足首や足は、体を支え、歩く・走る・立つといった動作に欠かせない部位です。
多くの骨や筋肉・靱帯が複雑に関係しており、ちょっとしたバランスの乱れや使いすぎでも痛みを起こすことがあります。
ここでは、成人と小児に分けて代表的な足・足関節の疾患をご紹介します。


🔹 成人の足・足関節の疾患

■ 足関節捻挫

スポーツや段差での踏み外しなどにより、足首の靭帯が伸びたり切れたりするケガです。
「軽いねんざ」と思っても、靭帯損傷や骨の剥離を伴うことがあります。

治療
軽症は安静・冷却・圧迫・固定(RICE処置)が基本です。
靭帯損傷が大きい場合は固定やリハビリが必要で、再発予防のためには正しいリハビリが重要です。


■ アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎

かかとに付く太い腱(アキレス腱)に炎症が起こり、歩行時や運動時に痛みを生じます。
ランニングや長時間の歩行、靴の影響などで悪化します。

治療
安静・ストレッチ・温熱療法・消炎鎮痛薬を行います。
再発防止のために、ふくらはぎの柔軟性を保つリハビリが大切です。


■ 足底腱膜炎

足の裏の筋膜(足底腱膜)に炎症が起こる病気で、朝の一歩目や立ち上がり時にかかとが痛くなるのが特徴です。
長時間の立ち仕事や硬い靴、加齢などが原因となります。

治療
ストレッチ、インソール(足底板)、温熱療法などを行います。
体重管理や靴の見直しも効果的です。


■ 外反母趾(がいはんぼし)

足の親指が外側に曲がり、付け根の骨が内側に出っ張る病気です。
合わない靴や遺伝、足のアーチの崩れなどが原因です。

治療
軽度では装具やインソールで進行を抑えます。
変形が強く痛みが続く場合は、手術で骨の角度を整えることがあります。


■ 偏平足(へんぺいそく)

足のアーチが低くなり、足の裏全体が床につく状態です。
疲れやすさや足底・ふくらはぎの痛み、長時間歩くとだるくなるなどの症状があります。

治療
足底板(アーチサポート)やリハビリで足の筋力とバランスを整えます。
痛みが強い場合や変形が進行する場合には、手術が検討されることもあります。


■ モートン病

足の指の間(特に3~4趾間)にある神経が圧迫され、足指のしびれやピリッとした痛みが出る病気です。
ヒールやきつい靴、長時間の立位が原因になることがあります。

治療
靴の調整やインソールで神経への圧迫を減らします。
改善しない場合は、注射や手術で神経周囲の圧迫を解除します。


■ 痛風(足関節・母趾MTP関節炎)

尿酸値の上昇により、関節内に尿酸結晶が沈着して炎症を起こす病気です。
足の親指の付け根が急に腫れ、赤くなって強い痛みを伴うのが特徴です。

治療
急性期は消炎鎮痛薬で炎症を抑え、再発予防のために食事療法や尿酸コントロールを行います。
慢性期では整形外科と内科での連携治療が重要です。


■ 関節リウマチ(足・足関節)

自己免疫の異常により、関節に炎症が起こる病気です。
足首や足指の関節が腫れたり、朝のこわばり、歩き始めの痛みなどが特徴です。
進行すると関節の変形や足趾の重なり、歩行障害を生じることがあります。

治療
血液検査・画像検査で診断を行い、抗リウマチ薬や生物学的製剤などで炎症をコントロールします。
変形が強い場合には、関節の安定化や再建手術を行うこともあります。
足の変形による痛みには、**靴型装具(オーダーシューズやインソール)**が有効です。


■ アキレス腱断裂

スポーツや急な動作の際に、アキレス腱が「ブチッ」と切れる病気です。
受傷時に後ろを蹴られたような感覚を訴えることが多く、歩行が困難になります。

治療
保存療法(ギプスや装具で固定)または手術療法があります。
早期からのリハビリが再断裂防止の鍵となります。


🔹 小児の足・足関節の疾患

■ 踵骨骨端炎(シーバー病)

成長期(小学生~中学生)に多くみられ、かかとの成長軟骨部分に炎症が起こる病気です。
走ったり跳んだりすると、かかとに強い痛みを感じます。

治療
運動量の調整、アイシング、ストレッチを行います。
インソールやかかと用クッションを使用して負担を減らすことも効果的です。


■ 有痛性外脛骨

足の内側(舟状骨の部分)に余分な骨があり、靴の圧迫などで炎症を起こす病気です。
スポーツや長時間の歩行で痛みが強くなります。

治療
靴の調整やインソール、安静で改善を図ります。
強い痛みが続く場合は手術で骨の突出部を整えることもあります。


■ 成長期のアキレス腱炎

運動量の多い小中学生に多く、かかとの後ろやふくらはぎの下部に痛みが出ます。
ストレッチ不足や靴の硬さが関係します。

治療
運動制限とストレッチ、アイシングで炎症を抑えます。
再発防止には、柔軟性の確保と正しいフォームが大切です。


■ シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)

すねの内側の骨膜が炎症を起こすスポーツ障害で、走る・跳ぶ動作を繰り返すことで発症します。
成長期のスポーツ選手に多く、悪化すると疲労骨折に進むこともあります。

治療
安静とストレッチ、フォームの改善が基本です。
痛みが長引く場合は早期の整形外科受診をおすすめします。


■ 足根骨癒合症

足首の骨同士が先天的にくっついてしまう病気です。
足首の動きが制限され、運動後に痛みやねんざを繰り返すことがあります。

治療
軽症では装具療法やリハビリで症状を緩和します。
痛みが強い場合は、手術で癒合部分を分離することもあります。


🧭 診断と治療について

当院では、問診や触診に加え、レントゲンや超音波、必要に応じてMRIで正確に診断します。
足の疾患は、早期に原因を見極めて適切に対応することが大切です。
保存療法(安静・リハビリ・インソール)から手術療法まで、患者さまの生活に合わせた治療を提案いたします。

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